スイートスキャンダル

★出来ればゆっくりしたいです。

文字通り、爽やかな鳥の囀(サエズ)り。


耳を優しく包み込むようなその音色に、意識が少しずつハッキリとしていく。


重怠い瞼をゆっくりと開けると、誰かがあたしの視界を占めている事に気付いて…


それが誰なのか気になりながらも眩しさに一度瞼を閉じ、それからようやく目を開ける事が出来た。


「おはようございます」


その瞬間、再び視界を占めたのは、柔らかく微笑むイケメン。


「…………は?」


状況が飲み込めないあたしは、たっぷりの沈黙の後でマヌケな声を漏らし、同時に目を大きく見開いて…


「なっ、何でっ……!?」


驚きのあまり、咄嗟に布団から飛び退(ノ)いた。


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