たぶん恋、きっと愛

出“会”い




まるで、スクリーンの中の登場人物のようだった。



駅前の大通りから20分ほども離れている、この静かな通りは。

半分ほどは使われていないらしく、人通りが無かった。


絶対来てよね、と渡されたライブチケットと、手書きの地図。

それを片手に歩いて来たのだけれど。

それらしい建物も、それらしい人間も、まるで見当たらない。

思えば。
駅を出た時から地図は ずれ気味だったように思える。


土曜18:00開演、と記されたチケットと、バッグの持ち手に繋がれた時計。

すでに開演時刻より30分も、過ぎてしまっている。



…迷っ…た、よねぇ…。

も…いいか、疲れたしお腹すいたし、と諦めた頃。



それは突然、目の前に。



 
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