結婚しました!

ジャストマリッジ!

「おめでとうございます。」

窓口の係員が、迷惑そうな顔をしていたが、

それでも、すべての手続きと説明が完了すると、

笑顔でこの言葉を言った。

なんて簡単であっけない。

だけど

これで俺たちは結婚したんだ。

「音々、これでお前は野村音々だ。」


「はい。」


「帰るか、俺たちの家に。」

「はい。」

音々がにっこり笑って俺の手をキュッと握った。

でへ♥

やばい、俺顔が緩んでる。


幸せって言葉はやっぱこういう時の気持ちだろう。


俺はこの場で抱きしめてキスしたい衝動を抑えつつ

音々の手の温度を感じながら歩き始めた。


にやける顔を見せたくなくて、

うつむいて歩いた。



『しわとしわを合わせて幸せ~♥』


小さな女の子が出るCMのセリフを思い出した。


パクリしか思いつかん。





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