恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐

Chapter4‐この優しさは罪ですか?‐



試合当日、私はドーナツが入った紙袋とレモンの蜂蜜漬けが入ったタッパを持って会場に向かった。


でも、あの時からずっと武藤くんの様子が気になって仕方ない。

このまま試合に行っていいのかな、なんて思えてくる。



「心花どうしたの?なんか元気ないよ」



一緒についてきてくれた夕陽が心配そうに私の顔を覗き込む。


…ダメダメ、暗い顔してちゃ。今日はしっかり応援するって決めたんだから!



「そんなことないって!」


「そう?二人に差し入れ渡すっていうから緊張してるのかと思った~」



ケラケラと笑う夕陽に私も微笑み返す。

緊張はしないけど、いつどうやって渡そうか悩むなぁ…。


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