恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~

5.新しい仕事




翌週。

バレンタインデーが過ぎた2月中旬の月曜。


朝、普通に出勤した花澄のもとに副社長の宮澤が慌てた様子で近寄ってきた。

どちらかというと活動的な宮澤とはいえ、この慌て方は只事ではない。


「花澄ちゃん、大事な話があるんだ。ちょっとこっちに来てくれないかね?」

「……は、はい?」


宮澤は花澄を会議室へと促す。

花澄は鞄の中に入っていた手帳を慌てて取り出し、宮澤に続いて会議室へと入った。



< 121 / 334 >

この作品をシェア

pagetop