紅炎と雷炎 ①



晃「よっと」


あたしが連れてこられた場所は暴走族がよく溜まり場で使う、倉庫。


この雰囲気…懐かしいなぁ。


陣「おい」


あたしが倉庫を見渡していたら、陣に話かけられた。


美樹「何?」


陣「お前、何で俺らが族に入ってるって気づいたんだ?」


また、この話するのか…。


くどいな。


美樹「だから、さっきも言ったようになんか、オーラ?が出てたの! 迫力が教室にいた男と全然違ったから! 分かった?」


陣「どこで気づいた!」


美樹「陣が屋上に入ってきたときから」


そういうと、陣が唐突に、


陣「おい! お前、ここに入れ」


と、言い出した。


美樹「……は?」


陣「だから、お前。 雷炎に入れ」


美樹「無理」


陣「なぜだ」


美樹「無理なものは無理」


だって、あたし紅炎の元総長だし…。


美樹「あたしは、族とかに入っちゃダメなの1 一緒にいるのならいいけど、ここに入るのは無理」


陣「…じゃあ、明日から学校終わったら、ここに来い!」


美樹「…いやいや、陣。 みんなの意見も聞いてあげようよ。 あたしのこと、よく思ってない人絶対いるじゃん。 特に、あそこにいる、千尋とかさ。 とてつもなくあたしのこと睨んでるじゃん!!」


大きい目があたしのこと睨んでるよ。 


可愛いのに、あんなことしたら女が寄ってこれないよ…。


それとも、女嫌いなのかな?


てか、女のあたしより可愛いし…。


まあ、あたしが不細工なだけ、だけどね…。
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