君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)

ヴァイス







(side:ヴァイス)


「ふぁ~~ぁ」


---眠ぃ・・・


まだ、日の出前の早朝。

欠伸をしながら部屋を出れば


「団長! お待ちしておりました」


朝日も昇らない薄闇の中、竜騎士団副団長のレイが声を掛けてくる。


「おいおい~。何だって、こんな時間に男に呼び出されにゃならんのよ~?」


肩をコキコキ鳴らしながら、隣にいるレイに悪態をついてみた。


「も、申し訳ございません!!」


ペコペコと、頭を下げて謝ってくるレイを横目で見ながら目的地へ向かう。


---コイツ、こんなんでよく副団長が務まってるよなぁ・・・


生真面目で、見た目はお坊ちゃま。

とてもじゃないけど、長剣を振り回すような奴には見えない。

体だって細いのに、厳ついヤツがゴロゴロいる中で決して力負けしていないレイ。

まぁ、竜騎士団の中でも力があるから副団長にまでなれたんだけどねぇ・・・


「なぁ、なぁ?」


「何でしょうか?」


そのレイの横顔を見ていれば、ある事を思いついて声を掛けてみる。


「今度さ、女装してみねぇ?」


「は?」


何言ってんだ!? って目で俺を見るレイ


---ぷっ! 面白ぇ顔・・・


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