クレイジーサドくん。

クレイジー度10%


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先輩の家になんか行くつもりはなかった。
何されるか分からないし…。

でも彼の家は華道の名門。
私の家も彼の家も華族。


華道の1人娘として先輩の生け花の実力は耳が痛いほど聞いた事がある。


「生け花を見せてあげる」その一言で行きたくなかった、から行きたくて仕方がない、になってしまったのだ。


「ふーんふーん♪」


横で鼻唄を歌う先輩に彼の車の中で2人きり。

果てしなく危険な場所なんだろうと分かって居てもどうしても生で見たかった。

彼が生けてるところを。


『はぁー…』


「パウリちゃーん」

『なんですか』

「呼んだだけー」

『はぁー…』


さっきからこの繰返し。
名前を呼ばれ返事をする、なにがしたいんだ先輩は…。
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