keep dream

2

「本当ごめん」
その時、初めて雅から目を離して矢部くんを見た。



「彼氏・・・?っすか?」

「うんん、ちがう」



矢部くんはうなずきながら
「じゃあ先に行ってます。遅れないでくださいよ。」

そう言って走って行った。



その姿を確認すると私は慌てて前を見る。


でももうそこに雅の姿はなかった。





大きく深呼吸をする。

目を閉じたままさっきあんなにもドキドキした自分が急におかしくなった。





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