蓮杖探偵事務所の飄々事件簿

映る怪異

冴子のそばに、ピッタリと寄り添う俊平。

「ちょっと、普通逆でしょ」

冴子がキッと俊平を睨む。

「だ、だって…」

怯えたように冴子を見る俊平。

そんな様子を見ながら。

「二人は…付き合ってるんですか?」

雛罌粟が呟く。

「えっ?」

驚いたように目を丸くする俊平。

「違うわよっ、こんな冴えない人と付き合ったりしないわ」

冴子は全力で否定する。

そんな彼女の尻を。

「っ!」

俊平はコッソリと抓る。

『後でお仕置きだからな』

そんな意思表示だった。

< 21 / 440 >

この作品をシェア

pagetop