復讐のkiss

そこに愛はない

たくさんの民衆に見守られ、

父と母の葬儀が行われた。


多大な信頼をもたれていた王だけに、

民衆の悲しみも大きなものだった。


王位継承者は、第一王女の私。

まだ15歳だと言う事もあり、

皆が不安を募らせていた。



葬儀が終わり、

私はレイラを必死に慰めていた。


「レイラ、悲しんでいても、

お母様もお父様も、もう帰っては来ないのよ」



「わかってる、わかってるわ、そんな事。

でも、もう会えないのよ?お姉様は悲しくないの?」


泣きながらそう訴えるレイラに、

私は凛とした態度で言い放った。


「私は、2人を殺した男に復讐するって決めたの」

私の言葉に、

レイラの涙がピタリと止まった。


「そんなことして、なんになるの?

お姉様はこの国の王にならなければいけないのよ?」


「・・・そうね」
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