産後1ヶ月

複雑な女心

無我夢中で毎日を過ごしていたら、そろそろ10月も終わりそうになっていた。


どうりで寒くなったはずである。


おかげさまで息子はどんどんデカくなっている。


徐々にではあるが、おっぱいの飲み方も上手になってきているような気はする。


ミルクも与えればよく飲む。


そして出すものは出す。


そう、ウンチの回数がハンパない。


確かに育児書にも「新生児は1日何回もウンチをする」と書いてあるが、飲んではブリブリ、寝ながらブリブリ、何だかしょっちゅうオムツを替えている。


あまりにもその回数が多いので、少し心配になって産院に電話して聞いてみたのだが、やはり新生児はそんなものらしい。


「ミルク飲み人形」なんて呼ばれる位、今はまだ飲んで出しての繰り返しなのだ。


1日十数回オムツを替え、その都度石鹸で洗うせいか、手荒れがひどくなってきた。


全体的にガサガサしていて指は所々ヒビ割れている。


何だかひどく落胆した。


まだ30を過ぎたばかりなのに、指がヒビ割れるなんて。


夫が買ってきてくれたヒビ割れケアの軟膏を擦り込みながら、昔指先に軟膏を塗っていた田舎のじいさんを思い出した。


じいさんをの手を触り、ガサガサで痛いよーと言って笑っていた小学生の自分に「お前は30でガサガサになるんだよ」と言ってやりたい。

< 19 / 29 >

この作品をシェア

pagetop