秘蜜の秘め事

第1章

厳しかった残暑も10月が終わりに近づいてくると、すっかり治まった。

高くなった空に秋を感じる。

「ありがとうございましたー」

店員に見送られ、本屋を出たわたしの足取りは軽い。

明日の英語の小テストなんて忘れてしまう程だ。

今日発売されたばかりの小説を片手に1人暮らしをしているマンションについた。

「んっ?」

マンションの前に引っ越し業者のトラックが止まっていることに気づいた。

誰かが引っ越してきたのだろうか?

そう思いながらマンションに入った。
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