SS男子の落とし方

勉強をしました。

「それじゃあアイが足らねぇだろ?」


「んじゃあ、どうすれば...」


助けを求めるように彼を見る。




放課後の教室で恋人同士が二人きり。


その上「アイ」の話なんかしている。



これだけの条件なら、甘い雰囲気を想像する人も多いだろう。




だが、私達にそんな雰囲気は一切ない。



そして『愛』ではなく『I(ヨウ素)』の話をしている。



そう...化学の小テストが不合格だった私は課題をやっていた。


そんな私に文句を言いながら待っているのは、理系ドS王子の咲也君。

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