盲目少女と人斬り集団

屯所へ、、、



凉梛『ごめんくださーい』


いつもと変わらない朝
でも、珍しく女性の訪問者が朝から尋ねてきた


総司『はいはーいっ!!』

私はすぐに門へ行くと
門番となにやら揉めている女性がいた。

この短い間で、なにが…


門番『あ、おはようございます、沖田先生!!』

総司『おはよう、坂井(門番)くん
どうしたの?お客様でしょ?お通ししなきゃ』

門番の坂井くんは
女性の腕を掴んで離さない
その女性は顔に布を被せ
黒い生地で白百合が描かれた着流しを着ていた
腰には刀がある。
武家?


凉梛『すみません、離してもらえませんか?
私は本日から此方で女中を勤めさせていただくことになりました
凉梛と申します』


その女性は掴まれていない手で
顔に被せられた布をとる
黒い髪に白い肌
目にはさらし
名前は凉梛、、、

土方さんに言われてた子だ



総司『うん、副長から話は聞いてるよ、
坂井くん、離してあげて』

私は坂井くんの手を掴むと
凉梛さんから離させる

それにしても、、、


総司『よく、目隠しをして歩けますね?
此処で本当に働けられるんですか?』

私が尋ねると凉梛さんはクスクスと楽しそうに笑うもハッとしながら私をみる


凉梛『すみませんっ、笑ってしまって、、、
幼い頃より目は見えておりませんので
炊事洗濯はキチンと出来ますが
段差などがあると、、、少し困ってしまうので
一度、屯所の案内をお願いして
段差や階段を教えてもらわないと
たぶん、擦り傷だらけでしょうね』

凉梛さんは口元を袖で隠しながら笑う
幼い頃から、、、病なのだろうか
生まれつきなのだろうか
私にそれはわからないが、
一度、後で屯所を案内してあげよう♪


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