いつか、眠りにつく日

3、

「未練解消ができなかった人って、たくさんいるの?」

「そんなこと聞いてどうすんだ」
つれない返事。

「一応、聞いておこうかな、と」

「んなこと気にするな」
とりつくしまもない。

「冷たい」

「冷たくない。てか、未練解消できなくても呪縛霊になるとは限らないんだ」

「なにそれ、初耳。どういうこと?」

 ムッとした顔に気づいたのか、クロはわざとらしくため息をつくと、
「だー!めんどくさい。いろんな形の霊がそのへんにたくさんいるんだよ」
と本当にそのへんを指差して言った。

「全然意味わかんない。どういうことかちゃんと説明してよ」
急に不安になって尋ねると、
「うーん、じゃ、直接話を聞いてみるといいさ」
と歩き出した。

「へ?どういうこと?」
そう聞く私には目もくれずにどんどん歩いてゆく。


 
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