君とさよならの時間 ~大好きの涙~

モヤモヤ、自覚




 ガンッ!と、勢いよく屋上の扉が開かれた。




 屋上で寝っころがりながら一限をサボっていた私は、その音で上半身を起こし「な、なに!?」と叫んだ。





「俺だよ俺」





 と言いながら私のいるところまで来たのは、葉上だった。



「…びっくりさせないでよ」


「扉蹴ったら、あんな音がでた」


「扉を蹴っちゃダメでしょ!!」


「すんませーん」



 めんどくさそうに謝る葉上。

 …謝る気ないでしょ、絶対。







「なあ、お前…俺に隠してることねぇ?」







< 93 / 253 >

この作品をシェア

pagetop