さみしがりやのホットミルク
#2.ラピスラズリに願いを
「あんまり効果、なかったみたいだけど」
なんだか、いいにおいがする。
無意識にそう思って重たいまぶたを開けると、まず、キッチンに立つ女の後ろ姿が目に入った。
「………………。」
「あ、オミくん起きた? おはよー」
「…………あ、あー。はよ」
肩越しに向けられた無邪気な笑顔に、一瞬、思考がぐちゃぐちゃになる。
だけど脳内から昨日の記憶を手繰り寄せて今の状況と結びつけて理解して、ようやく俺は、彼女に対し言葉をしぼり出した。
そう……だった。昨日俺は、彼女の家に泊めてもらったんだった。
一瞬にしてかいた冷や汗に、ふっと、息を吐く。
「簡単にだけど、今朝ごはん作ってるから。もうちょっと待っててね~」
そう言って佳柄は、再び前を向く。
さっき感じたにおいは、どうやら彼女が朝食を作っているにおいだったらしい。
それを理解したとたん、なんだか急に腹が減って、俺は横になっていたからだを起こした。
「オミくんごめんねぇ、あたし昨日、寝ちゃったんだよね?」
「あー……」
「ベッドまで運んでくれたの、ありがとう」
そう言ってまた笑顔を向ける彼女に、適当な言葉を返して。
俺はとりあえず顔を洗うべく、立ち上がった。
無意識にそう思って重たいまぶたを開けると、まず、キッチンに立つ女の後ろ姿が目に入った。
「………………。」
「あ、オミくん起きた? おはよー」
「…………あ、あー。はよ」
肩越しに向けられた無邪気な笑顔に、一瞬、思考がぐちゃぐちゃになる。
だけど脳内から昨日の記憶を手繰り寄せて今の状況と結びつけて理解して、ようやく俺は、彼女に対し言葉をしぼり出した。
そう……だった。昨日俺は、彼女の家に泊めてもらったんだった。
一瞬にしてかいた冷や汗に、ふっと、息を吐く。
「簡単にだけど、今朝ごはん作ってるから。もうちょっと待っててね~」
そう言って佳柄は、再び前を向く。
さっき感じたにおいは、どうやら彼女が朝食を作っているにおいだったらしい。
それを理解したとたん、なんだか急に腹が減って、俺は横になっていたからだを起こした。
「オミくんごめんねぇ、あたし昨日、寝ちゃったんだよね?」
「あー……」
「ベッドまで運んでくれたの、ありがとう」
そう言ってまた笑顔を向ける彼女に、適当な言葉を返して。
俺はとりあえず顔を洗うべく、立ち上がった。