極上エリートの甘美な溺愛


食事のあと、近くのショッピングモールでビンゴの景品を山ほど買いながら過ごした時間は、二人にとって初めてのデートとなった。

玲華とやり直したいという将平の気持ちは一旦棚上げし、今日一日は楽しく過ごそうと提案した将平本人の言葉に、玲華は頷いた。

将平の気持ちを受け入れられるのかどうか気持ちが固まらないというのに、二人で過ごす時間は楽しくて仕方がなかった。

やっぱり、今でも将平を好きだと、そう思いながらの甘い時間は、幸せなものだ。

お店で同じものを見て笑ったり、二人同時に「疲れた」と呟いてカフェで休憩したり。

新しく知っていくことと、高校時代から知っているお互いの好み。

そのあれこれが混在した楽しい時間は本当に幸せだった。

玲華は、離れていた長い時間を感じさせず、そして何の違和感もなく自分の隣で笑っている将平の存在が愛おしくて仕方がない。

まるで高校時代に一緒に過ごしていた時間が再び戻ってきたようにはしゃいでいた。

そして、高校時代よりも自分の気持ちを素直に表情や言葉に出せるようになった今の玲華は、将平には別人のようにも思えて、目が離せなかった。



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