さみしがりやのホットミルク
#3.だから、聞いて

「もう、限界なんじゃない?」

「……晴臣さあ、まだ、かえサンのとこから学校通ってるわけ?」



教室移動の最中、がやがやと騒がしい休み時間の廊下で、光が眉をひそめながら訊ねてきた。

俺はそんな光を一瞥してから、またすぐに前を向く。



「……そうだけど」

「もう、1週間だっけ? よく続くよなぁ」

「………」



呆れたようなそのせりふに今度は無言を返して、ひたすら足を進める。

ちらりと、光が視線を俺の手元に向けたのがわかった。



「その、石のブレスレットって、あの子にもらったもの? ……晴臣アクセサリーつけるの好きじゃないから、自分じゃ絶対買わないもんな」

「………」

「のめり込みすぎなんじゃねぇの? ……“オレたち”は、自分の立場を理解して、人間関係作らなきゃいけないだろ。深入りした分だけ、後が辛くなると思うけど」
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