いちごパンツのポートレート

初めての失恋


中井家がご近所さんだったのは2年間という短い期間だったけれど、

電話で近況を報告し合ったりメールをしたりとずっーと良好な関係が続いている。

夏休みになると中井家がやって来て、小原家と合流して海や山や温泉へと出かけて行くのが恒例になり一年の中で私が一番楽しみにしている期間でもあった。

中学3年の夏休み外出先から帰って来ると中井のおばさまが母とお茶を飲んでいた。

「……師匠こんにちは」

満面の笑みで飛び付かんばかりに中井のおばさまに近づく。

「舞衣ちゃんは相変わらず元気ね~

また可愛くなったわ~うちにお嫁に来ない?」

ホッとする優しい声で嬉しいことを言ってくれる

(喜んで~いますぐ貰ってください)

心の中で叫びつつニコニコとおばさまと会話を続ける。



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