ナンパ男との恋~最終章~

良い嘘、悪い嘘

「かーたん、おなかすいた」


春樹の、そんな言葉で
ようやく目が覚めたAM10時。


輝樹を起こさないように
そっと布団を出て
リビングに行くと


「てるちゃんは?」


広樹が私の姿を見て
ガッカリしたような声で
そう問いかけてきた。


「てるちゃんは
お仕事で遅かったから
まだ寝かせてあげてもいい?」


「・・どのくらい?」


「んー・・・てるちゃんが
自分で起きてくるまで・・・
広樹も眠いのに無理矢理起こされたら嫌でしょ?」


「分かった・・・・」


少し、すねた様子の広樹だけど・・・




「残念だが、起きてきたぞ?」


気づくと、笑いながら
背後に輝樹が立っていて

春樹は気づいていたのか
輝樹と一緒に笑っている。


「てるちゃん!
ねぇねぇ、約束覚えてる?」


・・・約束?


広樹と一体何の約束をしてたんだろう。
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