HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
《8》 お礼はカラダで

~優奈side~

「どうしよう…」



私は部長の部屋の前でグルグルと回っていた。今の私は用もなくうろうろと檻の中を歩き回る猛獣のようだった。


でも、私は部長にちゃんとした用事があって…



別にHがしたいとかじゃなくて、花見の案内チラシを下書きを見てアドバイスが欲しいだけ。




長尾君は『俺は力仕事係、羽瀬は案内のチラシの作成係をしてくれ』と強引に押し付けられてしまった。



私は意を決して部長の部屋のインターホンを鳴らす。



「どうした?俺とヤリたくなったのか?」


部長はグレーのシルク地のパジャマ姿で出て来た。



「用はすぐに終わります。これを見てアドバイスを下さい」


私は考えていた台詞をそのまま棒読みした。







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