幸せの花が咲く町で
◆優一

新たな一歩





(……いまひとつだな。)



いつもより家事を早めに切り上げて、僕は早速ホームセンターに向かった。
だけど、思ってたような花台は売り場にはなく、仕方なくシンプルな木製のものにしたら、どうにも部屋にそぐわなかった。



(まぁ、あのテーブルよりはましだけど……
そのうち買い換えよう……)



棚に載った花を見ながら、ふと昨日のことを思い出す……
本当に恥ずかしくて、火を噴きそうに顔が熱くなる。
昨日はなんともないようなことを言ってくれたけど、篠宮さんは内心ではどう思っているんだろう?
本当に来週も来てくれるんだろうか?
あんな醜態を見せて、あんな酷いことを言ってしまったのだから、来てくれなくても不思議はない。



(それはともかく、謝らなきゃな……)



気まずいのは当然だが、ここですぐに謝らなかったら、余計に気まずくなってしまう。
今日、小太郎のお迎えの帰りに花屋に寄って来ようと僕は考えた。



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