Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~

―怜side-

3年後ーーー・・・



「パパと二人だけの時間は今日でおしまいだ。紗羅」


「ええ~っ!?つまんない」


後部座席のジュニアシートに座る紗羅が頬を膨らませて拗ねる。


「今日は、紗羅のお待ちかねの豊(ユタカ)とママが退院して来る日だ。忘れたのか??」


「ううん…」


紗羅は思い出したように嬉しそうに笑った。



俺は紗羅の表情をバックミラーで覗きながら、二人の入院先の東亜医科大付属病院に車を走らせる。



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