私は異世界の魔法使い?!
Parallel universe
・魔法の国【ソーサリー】
ノアに言われるまま、目を瞑り、世界を遮断した。
しかし、瞼の裏では焼き付けるほど眩しい光が辺りを包んでいるのがわかる。
影すら光で焼き払おうというのだろうか……。
そんな風に思うくらい眩しい輝きが瞼の裏に広がっていた。
ノアの小さな手が私を導き、やがて今までで一番眩しい輝きが走る。
瞼を閉じているにも関わらず、私は空いた方の手で顔を覆った。
「もうすぐだよ」
その言葉のすぐ後、青や紫といった禍々しい色の光が失速を始め、やがて消えた。
瞼の裏に光り輝く色はない。
覆っていた手を退けると、もう一方の手を掴んでいたノアの手も離れ、私はゆっくりと瞼を押し開けるーー。
初めは右目。
その後、ゆっくりと左目。
開け放った先に広がるのは、見た事もない世界だった。
「ここがおねぇちゃんの住む世界と平行して存在する世界。ソーサリーだよ」