カラダだけの関係~冷血上司の惑わしの束縛~
《4》惑わしの束縛

―悠来side-

千束の誕生日を一緒に祝いたかったのに、本人が祝って欲しくないと言うなら仕方がない。

誕生日の話題を逸らすように、千束を求めた。


――――セフレの関係って難しい。


最近…千束の薬指にサファイアのリングが嵌っている。

女性が薬指に嵌めるリングは大体が恋人からプレゼントだと言う。


気にはしているが、何も訊けなかった。


『悠来には関係ない』と言われるのが怖いのだ・・・


セフレって恋人よりも気を遣う。


俺が千束に好意を寄せている時点から、セフレのようなドライな関係は成り立たなかったんだ。


でも、今更千束とセフレ関係は解消出来ない。


彼女の全てを知り、余計に想いを募らせていたから・・・


こんな曖昧な関係が長続きするとは思えないけど、その関係を終わらせる勇気もない。


恥かしい話、俺は千束のカラダに溺れていた。






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