鎖恋-僕たちクズですー

真奈について想う

今日のバイトはなんだか冴えない・・。

そもそも・・真奈がアパートにやってきてから

僕はなんだか別人になったような感覚に陥っていて・・

一人の夜なんてなくなったし・・

まぁ・・・ひとりよがりに・・できなくなったというか・・

何ともいえず悶々としていた。

そもそも・・真奈はどうやって僕のアパートの住所を知ったんだ?

いくら親同士が仲良くったって・・こんなことあるか?

真奈に対する不信感。

そして・・真奈のことを日に日に考えるようになっていった。

「祐くん!」声をかけてきたのは沙耶と言う女の子。

同じ時間に入っているパートのお姉さん。

珍しく僕に声をかけてきた。

「年末のシフトなんだけどさーー」

そうか・・もうそんな時期か。

クリスマスからずっと慌ただしかったせいか

年末年始どう過ごすなんて考えてもなかった。

「祐くんは実家に帰ったりしなくていいのー?」

「まぁ・・・今回はいいっす・・。」

「じゃあ。がっつり入れちゃおうかな!」

沙耶さんは容赦なくシフトを組んでいた。

渡されたシフト表。

「はぁ・・・ハイハイ・・」

大晦日もバイト。

そして年始も・・。

「僕くらいしかいないか・・ヒマなヤツ」

こうしてバイトに明け暮れる。

沙耶の後ろ姿・・・

「性格はキツいんだけど・・色っぽいよなーー」

タイトスカートがやけに似合う

そのヒップラインが密かに好きで

僕は沙耶の後ろ姿をじっと見ていることが多かった。
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