ダイヤモンドの未来

◆診察

病棟から戻り、先生のPHSを鳴らす。

「おつかれさまです。泉川ですが…」

「終わった?」

「はい。」

「今から、レントゲン室の前でいい?」

「レントゲンですか…」

「外来と何度も往復大変だしね。
じゃあ、あとで。」


骨にピンが刺さっているのが、ばれてしまう。

でも、もう断れない。

昼に飲んだ鎮痛剤の効果も切れ、1日の仕事の後、足の痛みはかなり強い。

先生を待たせる訳にはと、なんとか、レントゲン室へ向かう。


レントゲン室の前に先生がいた。

「すみません、遅くなって」

と頭を下げる。

「いや、痛そうだな…、じゃあこっち…」

と部屋の中へ誘導される。
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