今宵、恋が舞う。
Since 1:Clumsy Girl

もう、繰り返したくない




「ごめん初美……もう、俺は」


ああ、まただ。
私はまた、間違いを犯したんだ。

二度と聞きたくない、あの言葉を聞く前に。
私から、終わらせなければ。


「うん……別れよ。私もそう思ってたの。
大河、忙しかったみたいだし」


「うん……そうなんだけどさ、お」
「それに」


大河が、何を言うのか大体予想がついた。
聞きたくないの。そんな言葉。


「その子のこと、大事にして欲しいし」


そう言った私を見上げ、唖然とする大河。
きっと、思ってもみなかったんだろう。
「なんで浮気なんか!」と、責められると思っていたんだろうな。


「だから、バイバイしよ」


少しの沈黙の後、大河は「……うん、ありがと」と言い残し、合い鍵と微笑みを残して、私の元から去った。


これで……何度目なのだろう。




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