神様のおもちゃ箱

乙女心と竜田揚げ


「いらっしゃいませぇ〜」


 夜。

俺はゆかり食堂へ向かう前に、駅前のコンビ二に立ち寄った。


所狭しと並ぶお菓子コーナーで足を止める。

そこで、ある昔ながらのお菓子を手に取り、ため息をついた。



―――チョコボール……。


……二時間前。


郵便局に入るなり、ハガキを二枚、五十円切手を二枚買った由紀子さん。


そして鞄からあの茶封筒をすっと取り出し、俺を見た。

鼓動を早めて、喉を鳴らした俺は


「で、何なんすか」と神妙に聞いた。

すると、由紀子さんはにんまりと笑って、「手、出してごらん」と言った。


俺はまたわけが分からないまま、両手を差し出した。

そこに出されたものを見て、俺は唖然とした。

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