迷い羊に連れられて
Side*Kouichi
「誰か間違いあった人いたら今持ってきて。」
誰も立つ様子はない。
今回も間違いがなくて安心した。
そう思ったのもつかの間で、一人の生徒、それも野々瀬が席を立った。
「先生、点数が違うんですけど...。」
数えると、見事にバツの数の点数を書いていた。
(何やってんだか俺.......。)
てことは25点。
これはクラス最下位だぞ。
野々瀬の中間との得点の合計を見ると75点だった。
.......補習じゃないか。