満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

卒業式



変わらない毎日。
少しだけの変化……

私が少しだけ
康太に触れたいと思うようになった。


今までは
ただ、抱きしめられて寝ていた。
けど、今は触れて寝たくて
康太に抱きついて寝る…
抱きつくといっても
ただ、手をまわすだけ……。


それでも、男の人に触れるのは
康太だけなんだと思う。


ますます、康太に我慢させてしまうんじゃないかと思ってしまうが
康太はそれでいいって言ってくれる。


康太も、おやすみのキス以外は何もしない。


「結衣が俺に触れてくれて、キスができる……それだけで今は十分だ」

そう言ってくれる。



「結衣がいいなら、その先も……」

そう言ってニヤニヤしながら近づいてくる……


『康太……変態オヤジみたい…』


冷たく言えば、本当に落ち込んでる康太。



『あ……来週、卒業式だ…』


忘れてた……
行かないといけないよね……
少しだけ怖い。


「俺も行く」

落ち込んでいた康太が言い出した。

『えっ?』

「結衣の家族としてだ」


『……うん、ありがとう』


そう言ったけど……
目立つだろうなぁ……。
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