お嬢様の秘密Ⅱ

モヤモヤ

紅茶をご馳走になってから、私たちと大樹との距離がチョットずつ近づいたように感じた。


大樹は家の出身にかかわらず誰とでも仲良くなっている。


えりーの婚約者が優しくていい人だったからすごくホッとしている。


えりーと大樹が仲良くするのはクラスの子は納得しているようだがやはり、私とも親しげに話すのは気に食わないらしい。


完全にいじめの標的が私に変わった。


国松さんにも親にもバレていないはず.....。


でも私は精神的に病むようになってしまった。




大樹が来てそろそろ3週間が経とうかという頃...。


いつもどおり朝のホームルームが終わり....と思ったけど、今日はどうやら連絡があるらしい。


「みなさん、来週は裃学園伝統の文化祭ダンスパーティーがあります。今年は開校記念日に合わせて行われるため、学園の半分が開けられます。


各自セキュリティーの確認をお願いいたしますわ。


そして秋本様からご連絡があるそうです。」


と、担任が言った瞬間、みんなが大樹に注目する。


「はい、朝の貴重な時間をいただきありがとうございます。この度2ヶ月という予定で日本に帰っていますが、予定を変更し、しばらくは日本で勉強させていただくことになりました。


急な予定変更ですが、皆さん改めてお願いします。」


「「キャーー!!」」


大樹.....。


滞在期間が伸びたんだ....。


クラスの女の子たちの興奮がなかなか収まらない。


男の子達は思いっきり苦笑いしている。


「大樹がいると女子やばいな。」

「お前の人気が羨ましいぜ。」


大樹は男子とも仲いいんだけど最近話してるところ見てなかったな....。


休み時間になったさらに教室がすごいことになった。


大樹が滞在期間の上限がなくなったことが学園中に一気に広まり私の教室に人が集まりすぎている。

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