ハナミツ

*1st-5 「馬鹿みたいじゃないですか」







コサージュは完成した。
かなり早く。


副店長の結城さんが手伝ってくれたのが一番大きな成果かもしれない。


「さ、まだ仕事が残ってる。
キャストさんについてる衣装係に渡しに
行かなければ、蓮花さん。一緒に来てくれますか。

後のメンバーは片付け撤収、スタッフさんに挨拶。
それがおわり次第車で待機。」


「えー、結城兄ぃ。わたしもみーたい。」

「葵さん、子どもみたいなことを言わない。
知り合いに関係者がいます。今日のイベントの
裏側はDVDで焼いてもらうよう頼むから
言うことを聞いて下さい?」



さらっと腹黒発言をすると萌香ちゃんは、
はーいと現金なまでに手をあげた。



「じゃ、蓮さんよろしくお願いしまっするー」

「片付けをしろ。」


「痛っ!槇ー!」

槇君は、さっき切り落とした茎を軽く萌香ちゃんの頭にさしていた。


「結城さん、蓮、お願いします。こっちは私が……」


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