黙ってオレのモノになってね。
Ⅱ溺愛35㌫

①美神くんの事




「ありがとう」


家の近くに着くと繋いでいた手を離した。


「る~の家って、ここ?」

「えっと...もう少し先...だよ」


もどかしくて離した手を振ろうとしたら「家まで送るから」そう言って離れていた私の手を美神君が掴んだ。


「迷惑?」


やっぱり分からない。


学校で見る美神君は、もっと軽い感じなのに、今日は、いつもより優しいって言うのか...


「急いでるんだろ」


手を引っ張られながら胸の奥からモワモワしてくる気持ちを抑え家の前まで歩くと運送屋さんが来ていた。


「いいかな?」



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