【実話】終わらないトンネル
2章

ランドセル



年長さんともなれば
落ち着いた子供にはなれてはいた
けれど、周りとの「ズレ」は
もう既にハッキリとし始めていた


私は人の目を気にするからか
この歳で表情や言動から
瞬時に相手の気持ちを悟れた


「新しい環境」
今、文章にしてみると
こんなにも小さい頃から
私は悩んでいたんだと気付いた


名前は「小学生」に変わった
私服から制服に変わった
それだけだったな、思えばね。
ピカピカのランドセルと
ブカブカの制服で
お姉さんになれたようで嬉しかった


保育園とはそう分かりないけれど
みんなの“気持ち”が
お姉さん、お兄さんなだけで
小学校は全く違う場所


クラスの子達は保育園とは
数も違えば、人も少し違う
それがちょっとだけ
私の心にワクワクをくれた


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