「みんなで幸せになると良いよ。」
第3章 出逢いとか

1.椿との出逢い

港町にある大学の構内。
僕は1回生のとき先輩と付き合っていた。
椿という軽音楽サークルで出会った女性。
彼女も一風変わった女性で可愛いひとだった。

僕は何処かに入らないと勧誘がうるさいからという理由で男子も女子も美形が揃っていたサークルを選んだ。
美人に囲まれて悪い気分するような狂った性分ではないし、男前なら性格が悪かろうがある程度の問題も許せると思っていた。

不細工で性格も悪い奴と、男前で同条件なら男前な分諦めがつく。

「その甘い顔があるから許されてきたんやろな」と。
前者なら「よくその顔で今まで許されてきたな」と憤慨する。

他人に初めから期待はしていないし、たいした出会いなんてない、

そう思っていた僕の決断は正しかったんだと思う。
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