異能者達の宴~夢の競演特別編~
第四章

修内太

それは、凄まじい爆発だった。

メグの戦いぶりを間近で見ている俺でさえ、目を見張るほどの威力。

哲平は…いや、覚醒者ってのは、これ程強力な力を持っているのか。

そう思わずにはいられない威力だった。

飛び火した炎が雑木林に燃え移り、周囲を真っ赤に染め上げている。

「大丈夫よ。結界の効力でこれ以上は燃え広がる事はないわ」

メグが言った。

「それよりも…」

その表情を曇らせて。

「あの爆発でも生き延びるなんて…なんて化け物なの…」

「え…!?」

メグの言葉に、俺は振り向く。

…炎の中から、何かが歩み出てくる。

「ちっ…」

その炎を放った哲平すらも、歯噛みする。

歩み出てきたのは異形者だった。

いつの間にか全身を、硬い表皮に包み込んでいる。

その姿はもう人間の面影などなく、完全に異形の怪物だった。

「奴め…俺の炎の直撃を受ける寸前に、全身をあの甲殻で包み込んだ…」

哲平が悔しげに言った。


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