覚醒者3号-最終調査報告-
第二章

ななみ

翌早朝。

私達は地図に記載されていた、機関本部へと通じるという地下通路への入り口へと到着していた。

閑静な住宅街。

その道路の真ん中に存在するマンホール。

地図によると、ここが地下通路の入り口らしい。

「俄かには信じがたいわね…」

足元のマンホールの蓋を見つめながら黛さんが言う。

「罠どころか、ただのガセネタじゃないかしら?どう見てもただの下水道のマンホールよ?これ」

「ああ…」

哲平さんも半信半疑といった表情だった。

でも、信じるしかない。

今の私達には、あの地図を信じる以外に機関へと迫る方法はないのだ。

何よりいつまでもこんな道の真ん中に三人立っていたら、一般の人達に怪しまれてしまう。

「開けるぞ」

哲平さんがマンホールの蓋に手をかける。

かなりの重量なので時間を要したけど、私と黛さんも手伝って、何とかマンホールの蓋は開いた。

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