オオカミ系幼なじみと同居中。

・朝練の中で



次の日――



あたしは要に会うのが気まずくて、早く家を出た。


玄関を開けると、ほんの少し冷たい風が頬を撫でた。


あたしはゆっくりとその中へと足を進めた。




もう、昨日はほとんど眠れなかった。


寝れるわけないよ!




だって……。






あたしは、そっと自分の唇に触れた。
まだはっきり残ってる、要の感触。



わーっ!


……もう、一体なんなのよ。


要も意味わかんないけど、1番わかんないのは自分自身。



よけれたはずだった。
いやならちゃんと拒めたのに、あたしそうしなかった。



出来なかった……



……なんで?
なんで!?


昨日初めて会った人とこんなことになっちゃうなんて。


あたし、どうかしてる。




グルグルとそんな事を考えているうちに、いつの間にか学校が見えていた。


< 47 / 301 >

この作品をシェア

pagetop