砂漠の王と拾われ花嫁

牢獄

「ん・・・」


眠りから目覚める莉世だが次の瞬間ハッとして起き上がり辺りを見回す。


「嘘・・・・夢じゃなかったんだ・・・」


突きつけられた現実に莉世の目から涙がこぼれる。


莉世が寝かされていたところは石の床で目の前には格子の鉄で覆われた壁がある。


「もういやだ・・・」


うずくまり膝の間に顔を埋める。


パパ、ママ・・・あたしどうしたの?


喉も渇いたし、体も痛いしヒリヒリしている。


莉世は唇に指をやった。


艶やかな唇はガサガサでにじんだ血が指に付いた。



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