戦国遊戯

想い

結局、慶次と遠出したものの、気持ちの悪いもやもやを抱えて終わった。

「じゃあな、藤吉郎」

慶次が挨拶すると、いや、と笑って藤吉郎は手をふった。

「また、玲子も遊びにこい」

「うん、そうする」

にこっと笑った。

「玲子、俺は一旦家に帰るが、お前はどうする?ついてくるか?」

慶次に聞かれ、うーん、と悩んだが、首を横にふった。

「興味あるから行ってみたいんだけど、急いで行きたいところがあるから、1人で帰ってる」

「そうか、それじゃあ気をつけてな」

「うん」

そういって2人と別れて、帰途についた。


日がだいぶ昇ってきた。お昼くらいだろうか。馬を休ませていると、後ろから、馬の走ってくる音が聞こえてきた。
振り替えると、馬が1頭猛スピードで走ってくる姿が見えた。馬には誰も乗っていない。


あ、暴れ馬!?てか、そんなのいるかフツー!?


慌てて、はやぶさをひいて、なんとかギリギリのところで暴れ馬をかわした。馬が横切ったとき、はやぶさがビックリして少し暴れたが、なんとか落ち着かせることもできた。

「なんで暴れ馬なんてでてくんのよ…」

ぼそっと呟いた。


…なんか視線を感じる。かも…?


薄気味悪くなり、先を急いだ。
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