"あやまち"からはじめませんか?



だからこそ、俺は目の前にいる彼女がとてもキレイに見えた。



『あなたたちがこの学校に入った時、居心地がいいと思ってもらえるように

努めることを約束します』


堂々とみんなのことを見て、力強い眼差しで言う。

その後、ふわりと笑った彼女。


ああ、すげぇいいな。


最後に見せてくれた笑顔に俺はくぎ付けになっていた。


そして帰り道にはもう、この学校に入ることを決めて、残りの中学生活を過ごした。


そして晴れて……。


『新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます』


はらりと舞う桜。

彼女の言っていた桜は、本当にキレイだった。


あの人に会いたい。

入学してからすぐに俺は生徒会室という場所に向かった。


『1年の宇佐美といいます。生徒会に入りたいのですが……』



< 189 / 276 >

この作品をシェア

pagetop