再会は魔法のような時を刻む～イケメンドクターの溺愛診察～

嘘ばっかり…


とにかく、動揺する心を必死で抑えた。


『車、この下だから一緒に来て』


地下駐車場に降りていき、瑞の車に乗せてもらった。


かっこいい車だ。


小さめだけど…外車みたい。


右側にある助手席に座ると、瑞が言った。


『そこに座ったのは、お前が初めて』


『新車なの？だったら、私が1番なんて申し訳ないよ』


『新車じゃない、結構前から乗ってる。出発するから、もし酔ったりしたら早めに言って』


私が乗り物に酔いやすいこと…覚えててくれたんだ。


『ありがとう、大丈夫。今は乗り物酔いしなくなったから』


『そっか、それなら良かった』


それにしても…


誰も乗せたことないとか、本当に？


彼女や、女友達も？


瑞って…


いったいどんな人生を送ってきたんだろう。


最近までは気にもしてなかったのに、今は…やっぱり気になる。