再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
なのに、それと同時にマイナスの気持ちも湧いてしまう。


こんなイケメンの瑞に、地味な私なんかが似合うのかな…とか、お医者さんなら、それなりにもっとふさわしい相手がいるんじゃないのかな…とか。


それを言ったら「どうして素直に受け入れられないんだ?」って、また怒られそうだけど…


『愛莉。俺のマンションに来い。一緒に暮らそう。そしたら…ずっと側にいられる』


え?


今…何て言ったの?


聞き間違えた?


一緒に暮らすって言った…?


次々と現れる現実離れした言葉。


告白の次は同居の誘い?


さすがにもう、頭が混乱して気持ちの収集がつかなくなってしまった。


『ちょ、ちょっと待ってよ!そんなこと急に言われても困るよ。私、瑞のこと…』


『…嫌い?俺のこと』


その少し切なげでセクシーな甘い声は、私の胸を「ズキューン」って、容赦なく撃ち抜いた。


私は、これに弱いみたいだ。
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