【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈改稿版〉
* * *



「……多分ここ、よね」

 その日の夜、高城藍に呼び出されたその場所に来ていた。
 絶対行かないと思っていたのに、結局足が向いてしまった……。

「いらっしゃいませ〜」

 と声が聞こえる中、一人カウンターに座りお酒を嗜んでいる男性が目に入った。……いた、高城藍だ。

「ちょっと、こんな所までわたしを呼び出して、一体何のつもり?」

 わたしは高城藍に近寄り、そう言った。

「来てすぐの第一声がそれか?」

「わたしになんの用かわかりませんけど、わたしは忙しいので手短にお願いします」

 わたしは高城藍の隣に座ると、ジントニックを頼んだ。

「かしこまりました」

 ジントニックを注文したわたしに、高城藍はこう言ってきた。「お酒は強い?」と。

「……嗜む程度ですけど」

「そうか」

「で、わたしを呼び出した理由はなんですか?」

 わたしは目の前に置かれたジントニックを飲むと、そう言葉にした。

「君を俺のものにしたい」

「……は?」

 何言ってるの?訳が分からない。 俺のものにしたい……?

「俺のパートナーにならない?公私ともに」

「はっ? 何をバカなこと……!」
 
 パートナーって……。本気で言ってるの?

「どう?いいアイデアだと思うけど?」
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