遅刻しそうな時にぶつかるのは運命の人かと思っていました
「私服、すげー可愛い」
「あ……りがとう」
鷹條もいつもは黒スーツだが、今日は柔らかそうな素材のブルーグレーのジャケットを羽織っている。
そのシンプルなスタイルは鷹條にとても似合っていた。
そんな鷹條に可愛いと言われて、亜由美は胸がきゅうっとする。
休日の商業施設は混雑していて、駅に着いたら亜由美は鷹條に指を絡めて手を握られたのだ。
(こ……恋人つなぎだ!)
その温かさと大きさに安心もしたのだけれど、ドキドキもしてしまう。
「迷子になるなよ?」
「ならないよ」
「いや、油断できない。迷子にならないまでも、攫われても困る」
「それもないから!」
そうやって子供扱いして!と怒ろうと思っていたのだ。
けれど亜由美をエスカレーターに先に乗せてくれた鷹條を一段上から見た時、耳が赤くなっているのが見えてしまった。
それを見た亜由美は何も言えなくなってしまったのだ。
急に繋いでいる手が温かく感じる。
建物の中に入ると、館内案内があり二人はその前で足を止めた。
「水族館……プラネタリウム、映画館まであるんですよね」
「プラネタリウムと映画館は時間が決まってるんじゃないのか?」
「あ……りがとう」
鷹條もいつもは黒スーツだが、今日は柔らかそうな素材のブルーグレーのジャケットを羽織っている。
そのシンプルなスタイルは鷹條にとても似合っていた。
そんな鷹條に可愛いと言われて、亜由美は胸がきゅうっとする。
休日の商業施設は混雑していて、駅に着いたら亜由美は鷹條に指を絡めて手を握られたのだ。
(こ……恋人つなぎだ!)
その温かさと大きさに安心もしたのだけれど、ドキドキもしてしまう。
「迷子になるなよ?」
「ならないよ」
「いや、油断できない。迷子にならないまでも、攫われても困る」
「それもないから!」
そうやって子供扱いして!と怒ろうと思っていたのだ。
けれど亜由美をエスカレーターに先に乗せてくれた鷹條を一段上から見た時、耳が赤くなっているのが見えてしまった。
それを見た亜由美は何も言えなくなってしまったのだ。
急に繋いでいる手が温かく感じる。
建物の中に入ると、館内案内があり二人はその前で足を止めた。
「水族館……プラネタリウム、映画館まであるんですよね」
「プラネタリウムと映画館は時間が決まってるんじゃないのか?」