こんなのアイ?




「4人ともおおらかそうな方、克実が選んだ方たちだからね。克実とだから働きたいっておっしゃってた方もいたし不安はない」
「それが一番だな」
「業務には不安があるけどね」
「すぐに慣れる」
「うん、私が心配することではないけど…ブレント、デザイナーさんより絶対収入減るよね?いいのかな…」

 遠慮がちに俺を見上げる愛実の頭を撫でながら

「減るだろうが同年代の平均よりは断然収入があるはずだぞ」

 そう言うと、どういうこと?という表情になる愛実に説明する。

「うちと専属デザイナー契約切れてすぐに、アパレルブランドからノベルティーのブレスレットのデザインの依頼を受けてた。単発で何かしらデザイナーの仕事もあるはずだぞ。それに俺と一緒でブレントは株で定期的にうまく儲けてるはず」
「そうなの?悠衣も?知らなかった」
「趣味みたいなもんだがずっと損失はないな」

 うんうんと納得の表情で頷いたあと、愛実が今度は悪戯な表情で俺に聞く。

「ブレントにうさぎのエプロンしてもらおうかと思ってるんだけど、どう思う?」
「ぶっ…ちょっと待て…吹き出すところだ…それマジで?」
「うっそ~ふふっ、受付で何着ようかなぁ?」

 愛実を後ろ向きのまま俺の膝に乗せ

「俺で遊んだ?ん?」

 耳たぶを噛んで低く囁く。彼女はくすぐったそうに身を捩り

「遊んでない遊んでない。そういう話をしたのは事実」
 
 と慌てて言う。さあ、どう可愛がるかな…今夜は。
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