私が愛した人は…
第5章
「おーい!ここ汚れてるぞ!」

「コップ、足りてるか?」

年が明け、元旦。

朝から本家はバタバタし、大忙しだ。

11時過ぎに、暁さんの両親がくる。

昨日は日付け回るまで起きていて、暁さんと年越しをした。

「先に、ヘアセットしていきますね」

「お願いします」

私は、ヘアセットと着付けをしてもらっている。

誕生日の時にヘアセットしてくれた人の、奥さんみたい。

名前は、村田さん。

暁さんと龍は、違う部屋で旦那さんに着付けして貰ってる。

希望の髪型がないので、おまかせにした。

「こんな感じで、大丈夫ですか?夜会巻きだけど、キチッとせず、ゆるふわにしてみました」

「可愛いです!」

「ありがとうございます。では、着付けしていきますね。苦しかったら、言ってください」

次に、着付けをしてもらった。

コンコン…

「終わったか?」

着付けが終わったタイミングで、暁さんが来た。

「入って大丈夫ですよ」

戸が開くと、着物姿の暁さんが。

「綺麗だな。鈴」

「暁さんも。かっこいいですよ」

暁さんと一緒に、門の外まで村田さん夫婦を見送った。

11時前だったので、広間に行った。

『あけましておめでとうございます!』
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